家は「使い捨て」ではありません

私が相談を受ける家の半分以上は、

一般の人から見れば「解体するしかない」と思えるような家です。

私の目から見ると、半分ではなく、90%くらいにまで活用率は上がります。

それでも「よくここまで放置したなぁ・・・」と思えるような状態が多いのです。

誰も住まない=家として見ない、ということなのでしょうか。

誰も住まなくなったら、物置か、倉庫か、くらいに思っているのでしょうか。

 

それならば、誰も住まないことが確定した「瞬間」に、

売るか、貸すかを選ぶべきと私は考えています。

1年放置したら、空き家だ、ゴミ確定だ、と言っても、言いすぎることはないでしょう。

自ら進んで、資産価値や利用価値を下げていることを、

より多くの方に自覚していただきたいのです。

 

戦後の日本人の考え方は、端的に言うと、諸外国から見たら弱い点が多いです。

家をゴミにする素質を持っている、と言ってもいいかもしれません。

特に欧米諸国から見たら、

日本発祥の「もったいない」の精神はいったいどこへ行ったんだ?

もったいないという言葉だけが有名になっただけで、日本人の本質は使い捨て文化だ!

と揶揄する人もあるかもしれません。

 

残念ながら、私はその通りだと思っています。

富山県内では、外国人はマナーが悪いとか、日本の文化を理解してくれないとか、

だから、外国の人には売りたくない、貸したくないと、いろいろ言っている人がいます。

でも、家を使い捨てにして、価値を失った空き家を売ろうとしている人に、

そんなことが言えるでしょうか?

機会のある毎に、伝えていきたいと考えています。